和田唱(TRICERATOPS) COMMENT

「僕だよ」について
 
これは正に「高水準な大人の遊び」だったと思う。
 
まず卓偉くんとメシに行った時にこのコラボ案を聞き、返事はもちろん「やろう!」。
数日後、どんな曲にするか話そうぜって事になり、卓偉くんが昼下がりにうちにやって来た。
もしかしたらギターを弾きながらの方が話は早いかもってワケで、アコギとお土産のプリンを持って。
僕はソファに、卓偉くんは木のチェアに座り、取り敢えずお互いアコギをかまえ
(あくまで「打ち合わせ」のつもりで)向き合う。
卓偉くんが途中まで出来てるという、まだ詞の乗ってない曲の原型を披露してくれる。
 
「俺だったらココはこう行くけどね」
 
「だったらココで転調しませんか?」
 
なんてやり取りを1~2時間しただろうか?なんだか素敵な曲が生まれていた(笑)
 
とにかく行動的でテキパキものごとを進める卓偉くんである。
 
「和田さん、コレ、どんな詞がいいですかねぇ?」ときた。
(この日は作るつもりはなかったのに 笑)
「そうねぇ、ラブソングがいいような気がするけど」と僕。
まんまと乗せられてきた。
 
話し合ってるうち、マイケル(ジャクソン)とポール(マッカートニー)のデュエット、
“THE GIRL IS MINE”の現代版を思いついた。
一人の女の子を二人の男が 奪い合う(あくまで微笑ましい)話だ。
まず女の子を迎えに行くのに、お互いが本当に乗ってる車が登場する。
すかさず片一方がそれをけなす!(笑)
これは愉快だ。僕が一行アイデアを出すと卓偉くんが次の一行を言う。
あれよあれよと言う間にまるまる詞も完成してしまった!!
 
昼下がりに何となく始めて、夕飯前に1曲出来ちゃったのだ!僕個人としては最短記録である。
共作ってすげぇ!これが中島卓偉のすごいところだ。
 
結果的に僕自身の良さというか持ち味を図らずも引き出された感がある。
卓偉くんのアルバムだし、 彼自身、大きく曲作りに関わってるにも関わらず、
同時にプロデューサー的役割も果たしてるわけだ。
実際、「作詞・作曲 和田唱/中島卓偉」のクレジットはとても正しい。
正に半々の割合で出来てるからだ。
けど何より言いたいのは、めちゃめちゃ素敵ないい曲って事だ。
あっと言う間に出来たなんて、にわかに信じ難い。
すごくお気に入りだ。
 
もう一つ気に入ってるのがレコー ディング方法。
卓偉くんと僕しかレコーディングに参加していない。
二人で全ての楽器をプレイ した。
なんて言うか、全てがすごく手作りだ。
今回の「アコギタクイ」っていうコンセプトにもうまくハマったんじゃ ないかな。
このキュートでホットなデュエットソングが皆さんのお気に入りになれたら心から最高だ。
 
和田 唱
 
 
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